本日は動画コンサルタントでYouTubeプロデューサーの大原昌人さんに動画ビジネスについてうかがっていきます。
大原さんは、元「楽天市場」プロデューサーで2017年からは「楽天スーパーSALE」の総合プロデューサーに最年少で就任しました。 1週間で683億円という驚異の売上最高記録を生み出し、2018年、株式会社ダニエルズアークを設立し、代表に就任しました。
「誰でも夢が見られるチャレンジの場を作る」ことを掲げ、全国各地に活躍の場を広げています。
著書には『売れない時代にすぐ売る技術』(サンマーク出版)、『すべての仕事を2分の1の時間で終わらせる ガチ速仕事術』(ぱる出版)、 『これからの集客はYouTubeが9割』(青春出版社)『会社の売上を爆上げするYouTube集客』(自由国民社)など合計8冊がある。
YouTube本の最新刊『会社の売上を爆上げするYouTube集客』の内容を教えてください
まず、なぜこの時代に企業としてYouTubeをはじめたほうがいいか、けっこう理解されていないなと考えたので、本書を執筆しました!
よく言われるのは、「YouTubeはオーソリティー化されてきたユーチューバーが席捲するレッドウォーシャンなのでは?」と言われます。
確かにエンタメで考えると、ユーチューバーの他にもコロナ禍もあり、多くの芸能人がYouTubeチャンネルを開設しました。
しかし、企業に関しては違います。
企業として活用されているチャンネルは1パーセント未満であると考えてもらって構いません。しかし、ビジネスチャンネルとして視聴回数や登録者数が上がってきているチャンネルは多数あり、今YouTubeをはじめると先行者メリットを享受できる環境にあります。
たとえば分り易く言うと、インターネットを思い出してください。
20年前インターネットを使いこなしている企業はどのくらいあったでしょうか?
しっかりとしたECサイトを持ち、コーポレートサイトを持ってネット通販をしている会社はまだまだ少数派だったのではないでしょうか?
しかし、この20年を経て、アマゾンや楽天がEC市場で頭角を現し、ネット通販が当たり前になり、各企業のコーポレートサイトの質も格段に良くなりました。
これからの動画の世界でも同じことが起こる可能性が高いのです。
企業チャンネルで失敗してしまう要因はなんでしょうか?
やはりまじめにやりすぎることにあると思います。書籍や論文を書こうとするテンションでYouTubeをやってしまのです。
しかし、この失敗はよくわかります。なぜなら、普段まじめに仕事に取組み、数字を出し、
その結果を分析し、次に生かすということをやっているビジネスパーソンであればなおさらまじめにコンテンツを作りこんでしまうでしょうし、さらにいえば、いきなり「こんな商品があるので買ってください」と営業モードで動画を配信してしまうこともあるようです。
私はコンサルする会社によく「YouTubeは週刊誌だ」と言っています。
みなさん普段YouTubeでどういったものをみていますか?
美容に関する事だったり、料理に関する事だったり、格闘技だったり、お笑いだったりけっこうエンタメ要素が入っているものが多いのではないでしょうか? そして、それらはまじめに机についてペンを出して勉強するコンテンツでしょうか? どちらかというと週刊誌的なノリのコンテンツにちかいのではないでしょうか?
普段YouTubeを視聴するその気持ちを忘れず、真面目過ぎずやわらかく、だれがみてもわかるようなコンテンツをつくっていくことが大切なのだということを意識して下さい。
最新刊『9割が知らない!売れる「動画」』に関しても教えてください。
はい、この書籍は主に、ここ1~2年で伸びてきている「ショート動画」を中心に、YouTubeだけでなく、Instagram、ティックトック、Twitterなどのプラットフォームで動画配信することのメリットなどを語っています。
ショート動画の代表格であるティックトックが盛んになったため、InstagramやYouTubeもショート動画のコンテンツがつくれるよう、バージョンアップしてきました。
Instagramであれば、リール。YouTubeであればYouTubeショートです。
これらをやるといい理由は、InstagramもYouTubeもショート動画を拡散しようとしている事です。つまりコンテンツをつくれば拡散される可能性が高いのです。
ツイッターもイーロンマスクが買収してからショート動画を押し出す傾向にあり、とくにツイッターブルーを取得すれば、割と長めの動画も拡散してくれるように設計されています。
ですから今ショート動画をつくれば、上記の4つのプラットフォームでリーチを稼ぐことができます。
また、ショート動画は積極的にプッシュされる傾向があるので、チャンネル登録者数が少なくても、フォロワーが少なくてもバズる可能性が高いのです。
これまで長尺の動画がメインだった時代では、チャンネルとしてしっかり認識されるまで、半年で100本くらい動画を撮り続ける継続力がキーになっていましたが、現在はトレンドが変わってきており、新規参入のハードルも低いのです。
今ショート動画に手を出すかどうか、これはかなり重要な決断であるといえます。
たとえば、人材を集めたい企業の場合には、ショート動画で社内の仕事の動画をつくってだしていたり、旅館などの観光業でも、実際のサービスをショート動画をつくって訴求することで、集客アップにつなげています。
これからの時代は動画が9割!
いままでご説明してきましたように、動画ビジネスにもトレンドはあります。
しかし、動画で伝えることで親近感を上げたり、文字情報では伝わらないものだったりそういったものをまとめて伝えることができます。
にもかかわらず9割の企業はまだYouTubeチャンネルもつくっていません。
1企業1YouTubeチャンネルがくるまえに、まずやれそうなプラットフォーム向けに動画をつくってアップし続けてください。
撮って出しでかまいません。それを繰り返し、どんどん動画力を高めてください。
継続しているチャンネルにかならず人は集まってきますし、あなたが労力をかけて改善していることはかならず視聴者に伝わります。