出版

本を書く=セルフブランディング!? 

前回山葉さんとは、キャリアについて話をしてきました。

6社お勤めになられて、それぞれで身に付けた生産性の高い仕事術に関してもお話しいただきました。

さて、今回は「その後」がテーマです。

シニアになり、独立を果たした山葉さんですが、その延長上に今回の『誰とでもどこででも働ける 最強の仕事術』の出版がありました。

誰とでもどこででも働ける 最強の仕事術

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独立してなぜ出版をしたのか?
このあたりの話を中心に伺っていきます。

前回に引き続き、書籍の刊行後のお時間がない中、ありがとうございます。

早速ですが、なぜ出版をしましたか?

ずばり、独立する時の「セルフブランディング」が目的でした。

会社員であれば、名刺を出せば、相手は自分の立場を理解してくれます。

同様に「◯◯株式会社の◯◯」と名乗れば、会いたい人とは概ね会うことができます。

ところが独立しますと、会社の看板と肩書が無くなります。

初めてお会いした方に名刺を渡しても、「どういった事業をされていますか? 御社と取引して、メリットになることは何でしょうか?」などと怪訝な顔をされ、戸惑う様子がよく分かります。

そこで、私が書いた本を渡せば、「著者」として印象に残り、その本をめくっていただければ、私の考え方が分かります。

更に、プロフィールも添えられています。

私の分身のようなものです。

起業家にとっては出版はマストであるとはよく聞きます。実際山葉さんからこういった話を聞くとさらにリアリティがありますね。ところで、読書は元々好きでしたか?

いえ、よくいわれる「文学少年」ではありませんでした。

「面白い本だな」と感じたら一気に読むのですが、その様な本にしばしば出合う訳ではありません。

ですから、自分で探すだけでなく、「この本は面白い」とか「読んだ方が良い」という情報をキッカケにして読むことが多かったです。

なるほど! 山葉さんが本を読む目的教えてもらえますか?
ひとつは、興味はあるけれど、実態がよく分からない事象を学ぶためです。

そして何が正しいのか自分の考えを持つためです。

例えば、「国債が国の借金ではない」という考え方を理解する為に現代貨幣理論(MMT)の解説書を読んでみたり、世界の支配層の真相に近づくために『ディープステート』(馬渕睦夫著)も読みました。

それから、私の考え方の正当性を高める為に、関連する本を読んで差異認識をします。

最近では、『生産性』(伊賀泰代著)や『付加価値』(田尻望著)をこの目的で読みました。

また、報告書や講演等でアウトプットする時に、周辺情報や関連情報として参考文献的に読み漁ります。オリジナリティーが何なのかをクリアにする為です。

ところが、そうそうオリジナリティーは無いので、私の主張と似ている主張がどなたのものなのかをクリアにする為でもあります。

目的が明確な読書ですね! しかし、読書をする際にも自分軸があると、本を読むためのハードルって逆に下がりそうです。ありがとうございます!

さて、これからどう生きていきたいか? ぜひ山葉さんにお伺いしたいです。

息を引き取る寸前に、「良い人生だった」と言える様に生きたいです。

「働ける内は働きたい」と今は思っていますので、それを実現すべく様々な種を蒔いてきました。

ようやく芽が出始めたところです。

専門の半導体産業に関わる仕事は大阪大学が一つの拠点です。

生産現場や経営現場での生産性改善は、複数の企業を支援しています。

直接原価計算の管理会計については、光産業創成大学院大学での講義を核に発展させる予定です。

これらを実行する上で、健康であることが一番です。

人生100年時代と言うものの、平均健康寿命は男性73歳です。生活習慣は常に意識し見直したいと思います。

それと家族を大事にすること。妻や子どもたちの意見を受け容れる様にしたいと思っています。

最後は耳が痛いメッセージでした(笑) 常々妻と子どもには私も感謝の気持ちを忘れずにいたいです。独立したいという人にメッセージいただけますとありがたいです。

私は、「働ける内は働きたい」という思いがあり、働くのを止める判断は自分でしたいと思っていました。これを実現する為には、被雇用者という立場から離れなくてはいけません。被雇用者であると、定年という強制退場を避けられないからです。

つまり、被雇用者という立場から離れることが独立でした。

本書でも触れましたが、「子供は独立しているし、借金は無いし、不労所得が若干はある。給与収入が無くなっても、生活費を賄える程度の収入が得られれば十分」という経済的な状況であったので踏み切れたと思います。

さて、あなたの独立したい動機は何でしょうか。

会社員という立場のメリット、「毎月一定の収入が得られる」「仕事が与えられる」「会社の信用を借りられる」「福利厚生が受けられる」を越えるものですか。それから、ご家族の賛同と協力は得られていますか。

これらの懸念がないなら、独立・起業をトライされたら良いと思います。

こういった基準を持つということは当たり前のことであるがゆえ、見失いがちです。

今一度どう生きたいのか? このブログの核をなす考えなのですが、山葉さんはクリアですね。そして、本を出したい人にメッセージこれもお願いしたいです。

商業出版の希少価値はあると思います。

東大に進学する割合より低いと聞きました。私の出身高校の同級生は400人強、東大進学者10人強に対して、単著の商業出版は私が5人目です。しかも、卒業後45年です。

本を出したい気持ちがあればトライしたら良いと思います。但し、商業出版は営利事業ですから、出版するか否かを決めるのは出版社です。まずは、あなたの企画に興味を持ってくれる編集者に出会うことが鍵だと思います。

東大の進学率との比較は初めて聞きましたが、私の母校県立船橋高校の2004年卒でも確かに一人しか出版していません(確か同期は5人くらい東大にいったはず)。

東大への進学率より商業出版のほうが確率は低いですね。。。

これは新しい視点になりそうです。ありがとうございました!

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