モチベーション

社会をよりよくしたいが起業の原点

前回、田中亜矢子先生と独立に関して、よかったこと、大変だったことを話しました。

今回は、独立してそして、起業にいたるまでを深堀していきます。

1人目の坂口康司さんとの対談では、「自分に合っていること」を見つけて、起業する

ことについて話をしました。

2人目の大杉潤さんとの対談では、ずっとやりたかったことを定年後にひとり起業してやってみるということについて話をしました。

今回は社会的な課題を解決するための起業です。

それぞれのストーリーが起業にはあります。ひとりとして、同じものはないからこそ、たくさんの生き方にふれることに意味があると思います。そして、大事なことはアウトプットして生かすことです。それは起業として形にすることでも、今の仕事に生かすことでもいいのです。

大事なことはアウトプットの原点・まねぶということで、これはまねるという意味になります。漢字で表すと「学ぶ」です。本ブログの読者の方がまねぶためにもいろいろなストーリーを掘り下げていきます。

よりよい社会を実現するために挑戦を選ぶ

今私は、新たな挑戦を始めています。

2022年7月から株式会社Lif(Life is family)の代表取締役となりました。地元で在籍型出向がより身近で使いやすいものとなるようにと考えて始めた会社です。

株式会社Lifホームページ

―在籍型出向とは何でしょうか?

在籍型出向とは、「雇用シェア」「従業員シェア」と呼ばれるもので、雇用維持に苦しむ企業の従業員を人手不足で困っている企業へ一時的に出向させることで、お互いの悩みを解決する方法です。

コロナ禍で、主に製造業の取引先の仕事がストップし、仕事がない状態で困っている時期が続きました。そこを雇用調整助成金で乗り切ってきたわけですが、徐々に助成額も減額されている状況で、まだまだ見通しが立たないと悩んでいます。

―苦しいですね

採用難で悩んでいる企業が多いものの、それに対して打つ手が見当たらない現状の中で、その課題解決に繋がるものは何だろう? といつも考えています。

元々この在籍型出向は製造業同士で多く行われていたものですが、コロナの影響で需要が減少した航空会社やホテル業界等の従業員が、巣ごもり消費の増加で人手が足りない小売りや物流業界等へ出向するなど、異業種への在籍型出向が増えました。

―確かに、ニュースになっていましたね!

その結果、雇用調整ができるという本来のメリットだけでなく、新しい業務経験ができて、職業能力の向上に繋がったり、他社から学ぶことで自社の生産性向上に繋がったりするというメリットが見えてきました。

私は普段社員研修も担当していますが、研修というものに対して、参加する方がイベント的で息抜きだと捉えているケースも多く、本当に企業の課題解決に繋がっているのだろうか? と疑問に感じることもありました。

それに対して在籍型出向の仕組みは、真の人材育成につながると感じています。

人に教えられるよりも、自分で体験し自分で気づくこと。そこに勝る人材育成はありません。

私自身、信用金庫という箱の中から飛び出したことで見えた世界は、想像と全く違うもので、そこには学びしかありませんでした。

ただ、在籍型出向を浸透させる上で最もネックとなるのは、出向契約までの調整・交渉の負担の大きさです。

―確かに大きな問題です

1件の出向契約を締結するためには、最低限

①出向先のマッチング

②労働者側との調整

③就業規則の整備

④企業間の出向単価、労務管理、安全衛生等に関する取り決め

⑤企業間の出向契約書の作成

⑥労働者に対する労働条件通知書の作成

⑦「産業雇用安定助成金」に必要な「出向実施契約書」

等、支給申請を行うための書類作成が必要であり、忙しい中小企業の事業主は、日中打ち合わせ時間をつくることが難しいのが現状です。

また、当社も全工程に人が関わることでヒアリング時間の長時間化、相談案件の多忙さ、事務ミスの発生等が懸念され、この業務を継続することが困難だと感じています。

しかし、在籍型出向の活用は、企業の人手不足の解消のほか、人材の様々なスキルの習得やモチベーションの向上など、人材育成、生産性向上につながるものであり、今後の日本の製造業の未来に不可欠だと感じるため事業化したい!!

それがLifの設立理由です。

―新しい時代の働き方を根付かせることができるといいですね!

令和4年11月10日、総理大臣官邸で開催された「第12回新しい資本主義実現会議」においても、企業間の労働移動の円滑化・リスキリング・構造的賃金引き上げについて議論が行われています。

岸田総理から「①労働者に成長性のある産業への転職の機会を与える労働移動の円滑化、②そのための学び直しであるリスキリング、③これらを背景とした構造的賃金引上げの3つの課題に同時に取り組む」と発言があり、今後労働移動が進んでいくことは明らかです。

令和4年度第二次補正予算案として賃金上昇につながるスキルアップを目的とした在籍型出向を支援する助成金(スキルアップ支援コース(仮称))の創設も制度要求として提出されています。

助成金も活用しながら、地域の中小企業が集まって一つのチーム(family)となり、組織という枠を超えて、お互いに助け合い、高め合い、寄り添い合える。

そんな仕組みを作ることで、そこで働く人たちの人生を豊かに、そして企業や地域を元気にしたい。

これを形にするべく、ここからも邁進していきます!

―素敵です!日本は中小企業の力で躍進してきました。その歴史を新たな形で作っていけたらいいですね。田中さんの起業は社会問題とやりたいことが結びついているので、聞いているこちらまで熱くなってきます。2回にわたるインタビュー本当にありがとうございました。

さて、田中さんはメルマガも配信されているようです。

中小企業の管理職、経営者、人事担当者、社労士の方に向けてのものでして、下記にURLを記載いたします。もっと田中さんの活動について知りたいという方は是非ご覧ください。

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