前回家事代行業で起業した関さんにお話を伺いました。
■いきなりすみません! しかしやはり起業しようと考えている人は、起業家の年収が気になるもの。お話しできる範囲で構いませんので、起業してどのくらいから年収があがり出したか、教えていただけますか? また、そのきっかけがあればぜひ伺いたいです?
年収に関しては、3段階あります。
第1ステップは、起業して8カ月後。
会社員の副業として、土日祝に仕事をこなすのがめいいっぱいになっていました。1日の休みもない、振替もすることもできない状態です。この時は5名のお客さまがいて会社員の月収の65%にあたる収入でした。
第2のステップは、起業して10カ月後の人を雇用してからです。
私が会社へ行っている間に、スタッフがお客さまを訪問し、会社員としてのお給料と同額の収入でした。
そして第3のステップ。
これまでの週に1度や月に1回のご利用のお客さまとは違い、お1人のお客さまが週5日5時間のご依頼をいただいた時です。
スタッフ3名体制でこちらのお客さまの対応をし、お子さまが小学校へ入るまでの数年間ご利用いただきました。
ここで、収入は大きく増え、安定していきました。会社員のお給料の2.5倍くらいです。
■独立にあたって、目標年収はそもそもいくらで設定していましたか?
月収の3倍の金額を、安定して手に入れられるようになったら、独立しようと考えていました。会社員でなくなることで、社会保険料の支払いや、何もかもを1人で賄うという面から、安心できる金額にしました。
■なるほど! わかりやすいです!コストと収益のバランスをみて、副業から起業へとシームレスにおこなったのですね。
ちなみにこれはみなさんに伺っていますが、出版をした理由をおしえていただけますか?
起業した時から、漠然と「いつかは本を出したい」そう思っていました。本が大好きだったので、「自分が書いた本」を出したかったのです。
しかし、周りにいる出版をした仲間たちは、口をそろえて
「出版は大変だよ」
「時間も相当かかるからね」
「労力のわりに、お金にならない」
と言っていたので、遠い話だなと感じていました。
ところが、ある日届いた、知人の出版プロデューサーさんのメルマガに、出版塾の案内があったのです。
「これは、私のための企画だ!」と即入塾いたしました。
私が発信することでお役に立てることがある、チャンスが来たと申し込みました。
本を読んでくださる読者のターゲットを決め、企画書を書き、出版社へ持ち込んだところ、幸運にもすぐに企画が通り、出版する運びとなりました。
■そもそも読書は好きでしたか? どういったジャンルの本を読んでいましたか?
本を読むことは子どもの頃から大好きです。特に小説が好きで、読んでいるうちに、主人公になって、別の人間を体験できるところが気に入ってます。数千円で、膨大な知識も得られる実用書は、今も読み続けています。
■先ほどもお話にでていましたが、お知り合いの方は「大変だ」「労力がかかる」というお声がありました。関さん自身は出版で大変だったことはありますか?
あれほど大変だと聞いていた出版ですが、大変だったことは何もなくて、とても楽しい体験でした。
設定したターゲットは、起業当初の私です。
過去の自分に向けて、これまで通ってきた道のりを伝えるように書き進めました。
「こんなこともあったな」
「これは、注意した方がいいな」
「必ず押さえるポイントはこれ」
等々、伝えたいことが後からあふれてきて、1冊の本に仕上げるのは、あっという間でした。
章立て、節、小見出しを書いた後は、2週間で書き上げました。
■すばらしいですね! ただ、確かに短期決戦をしたほうが執筆はいいと思います。あまり長期にわたってやると、何を書いていたか忘れてしまうこともありますからね。逆に出版してよかったことこちらも教えていただけますか?
よかったことは3つあります。
まずは、本を出すことができたこと。
夢は叶えられると実感できました。
夢の1つが現実になり自分の分身のようで、とても嬉しいです。
2つ目は、家事代行業で独立している人と繋がれたことです。
「本を読んで、涙がとまりませんでした。私も同じだ!と励みになります」
といった声や、
「これまで1人でやってきたことの答え合わせができて自信を持てました」
などとたくさんの感想をいただきました。
読んでいただきたい人の元へ、届けることができて感無量でした。
3つ目は、改めて自分の強みを発見と再認識(地方戦略)ができたことです。
私が住む千葉県八千代市は人口20万人とはいえ、駅から5分も歩けば田園風景が広がる地域です。
決して都会ではない場所で、家事代行業を10年以上続けてこれたことは、地方に住む人にとっても希望になると改めて思えたことです。
どこの町でも、家事代行業は必要とされている、だから勇気を持って、自分の町で起業してほしいし、応援し続けたいです。
■具体的にありがとうございます!地方応援戦略の1つとして出版社も出版があるということを知れて有難いです! 今後やりたいこと、最後に聞いてもいいですか?
これも3つあります。
1つ目は、1人で頑張っている家事代行業者さんの応援です。
同じ立場の人は、周りにいないので、どうしても1人で考え込んでしまいがち。
くよくよ悩む時間を減らし、同じ境遇の仲間と話して、前に進める場を提供しています。
お客さまが増えない人は、一緒に戦略を練り、すぐ行動できるまでサポートしています。
また、万が一、トラブルに巻き込まれた時は対処法を知っていることで、最小限にすませられます。これらを全てフランチャイズ展開として対応しています。
2つ目は、家事代行業を中心とした事業の確立です。
家事代行業は、長時間お客様のご家庭に入れる数少ない職業です。
お家の中の困りごと、ハウスクリーニングや、ご家族の終活を見据えた片づけ等、家庭で起こる全てのことに対応できる会社としていきます。
他のフランチャイジーさんが、真似したくなるモデル店を作り上げることです。
3つ目は、家事のワンダーランドを作りたいです。
「朝起きて、洗濯をし、朝食を作り、部屋を掃除する」
といった日常の家事を、楽しく体験できる場を作りたいです。
ハウスメーカーさまや住宅設備会社さまの場所をお借りし、洗剤メーカーさま他からの協賛を得て、家事を体験する場を作ることができたらいいなと、考えています。
単身者や家族と暮らしている人も、若い人も年齢を重ねた人も、毎日やっている家事に、楽しみを見出すきっかけを作りたいです。
1つのご家庭が幸せなら、お付き合いのある人のご家庭にも伝わり、その町、そしてやがては日本中が幸せに包まれると信じています。
-素敵ですね! 関さんならではの社会課題解決型、そして、個ではなく組織型アプローチというところも特徴があって素晴らしいです。 これからも応援しています!
関泰子さんの関連情報を下記に記載いたします。ご興味のある方はぜひご覧ください。
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著書「家庭を最優先する新しい働き方」